分譲マンション・建物の「手入れ」については、「日常管理」と「計画修繕」があります。
これらは、それぞれ独立したものではありません。
日常的な管理は計画修繕に影響を及ぼします。
特に日常の管理において、普段行う必要のないもので、建物の重要な部位は計画修繕によりケアーすることが必要になります。
これらの計画修繕をまとめたものが「長期修繕計画」と言われるものです。
現在、分譲マンションでは、新築時・分譲時にマンション管理会社が20年の長期修繕計画の予定等を示すようになっています。
それ以前のマンションはどうでしょうか?
特に、10年・15年を経過したマンションは、本来の長期修繕計画や大規模修繕工事の内容を定期的にチェックする必要があると思います。
マンション等の建物は、地域等によって劣化の程度が異なります。当然建物の維持管理は長期修繕計画書通りにいかなくなるのが普通です。しかし、なかなか見直しをしないケースが多くあります。
なぜでしょう?
それは、大規模修繕を行う管理会社が中心になって検査するからではないでしょうか?
計画修繕を行う部位は全てこれに含まれますが、そのほかにも日常機能の更新のために行う設備更新等も含まれてくるものです。
これらの「長期修繕計画の目的」は、その老朽化と機能低下を防ぐために「いつ」「何を」「どのように修繕していくべきか」と言う優先順位の目安をつけること。
そしてその修繕を行っていく上での予算、すなわち「どの程度の費用を要するのか」を知り、これを修繕積立金等との関係を明確にすることで、長期修繕計画の資金的裏づけを得ることが目的です。
これを一手に管理会社が掌握したら、マンション等の建物の劣化状況を誰が確認できるのでしょうか?